AIの発達により、経理をはじめとするさまざまな仕事が失われつつあります。
そのため、経理職の将来を心配する声があるのは当然のことです。変化の激しい今の時代に、経理に未来はあるのでしょうか?
どうすれば経理職として生き残ることができるのでしょうか。
今回は、経理職の未来、AIと会計の関係、そして経理職として活躍し続けられる人材になるにはどうしたらよいかをご紹介します。
経理業務に将来性がある理由とは

経理業務に将来性があるといえる理由は以下の3つです。
1. どの業種でも経理業務は必要
2.単純作業ではない
3.経理の経験はどこでも活かせる
一つずつ解説していきます。
どの業種でも経理業務は必要
経理は、業種を問わず、すべての企業にとって必要な業種です。
組織を運営する上では、常にお金やモノが関わってきます。
これらの動きの一つひとつに会計記録が必要です。この会計記録を残す作業が会計です。
会計は、すぐに身につくものではない。複式簿記の概念、貸借対照表や損益計算書の項目の意味など、経験の浅い従業員にはなかなか理解できません。経済は、社会がお金という便利な道具を手放さない限り、存在し続けます。
AIに経理業務が奪われる?
経理業務には、AIで代替できるものとそうでないものがあります。AIとは「Artificial Intelligence」、つまり人工知能のことで、機械学習によって意思決定のルールを見つけ出し、自主的に判断するものです。
そのため、単純作業やデータを多用する作業はAIで代替できますが、確認作業や管理業務、社内外の関係者への対応など、他の経理業務はAIでは代替できません。
経理業務の経験はどの職種でもいかせる
経理の経験は、経理職だけに役立つと思われがちですが、実は様々な職種に役立つ可能性があります。
なぜなら、会計データを理解することは、どのような職種でも役立つスキルだからです。以下に、経理経験が活かせる職種を紹介します。
コンサルタント
経営企画
営業職
会計コンサルタントに加え、経営コンサルタントにも会計の視点が必要です。
また、経営企画職では、収益性の高い企画を立案するために、経理業務の経験が役に立ちます。
一見、会計業務とは関係ないように思えますが、営業職で会計業務の経験があれば、会計的な観点からお客様に商品の良さを論理的に説明ができます。
上記の職種以外にも、税理士や公認会計士を目指すキャリアパスがあります。
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AIの発達と経理業務

AIが発達することによって経理業務はどのように変わっていくのでしょうか。AIやそのほかのツール、これからおこる変革について解説します。
AIが対応できる経理業務とは
前述したように、AIは特に単純作業やデータドリブンな作業を得意としています。
現在、AIが対応できる定型的な会計業務としては、売掛金や買掛金の仕訳、立替金や仮払金の精算、試算表や決算書の作成などが挙げられます。
また、AI機能を搭載した会計ソフトを使えば、口座の入出金に基づく仕訳を自動作成が可能です。
請求書や領収書を読み取り、勘定科目を選択し、仕訳を自動作成するAI会計ソフトもあります。
RPAとは何か
RPAとは、”Robotic Process Automation “の略称です。
ロボットによって処理を自動化するツールのことを指します。
RPAは、定型的な業務や複数のソフトウェアに対応した業務に利用することができる。
RPAは、あらかじめ設定することで、以下のような様々な業務に対応することができます。
-交通費精算業務
-問い合わせのデータ入力・転記
-伝票入力
-支払い処理
経理業務は人為的なミスが多いため、一般的には人よりもRPAが得意とする業務です。
しかし、対応方法の変更や意思決定が必要な業務については、RPAでは対応できません。
最近ではAIを活用したRPAが開発されているため、より幅広い経理業務に柔軟に対応できるRPAが開発される可能性があります。
DXで経理業務を効率化する
DXとは、”Digital Transformation “の略です。
これは、データやデジタル技術を活用して、競争力を維持するためにサービスやビジネスモデルを変えていくことを指します。
DXの結果、会計業務において以下のような変化が予想されます。
書類のペーパーレス化(電子証憑など)
印鑑の電子化(契約書、請求書など)
システム連携(会計以外の販売・製造等も含む)
これらの施策により、業務効率の向上やコスト削減を図ることができます。DXを推進することで、人材不足の解消や働き方改革も可能です。
将来も必要とされる経理職になるためには

ここまで、AIが発達しても、会計業務は必要であることを説明してきました。
しかし、経理担当者が何もしないのでは、活躍し続けることは不可能です。活躍し続けるために必要なことを、1つずつ解説していきます。。
柔軟な対応力を身につける
すべてのビジネスパーソンに当てはまるわけではないですが、私たちは変化に対応する能力を身につける必要があります。
社会は大きく変化しており、それは法制度の変化だけではないからです。
インボイス制度のような法制度の改正や、テレワークによるバーチャルオフィスツールの普及など、制度やビジネス環境は常に変化しています。
そうした変化を嫌っていては、これからの経理業務に対応できません。
どんな変化にも柔軟に対応し、高いパフォーマンスを維持できなければ、経理担当者として生き残ることはできないでしょう。
DXに対応できる経理職になる
経理職は、DXへの対応力が必要です。DXへの対応力は、ビジネス環境の変化に必須です。DXを使いこなす人材になれば、転職しても、新しい会社で活躍できます。
継続的に勉強する
法制度や社会、DXの変化に対応するためには、継続的な勉強が必要です。
勉強することで、会計の専門知識や社会の動きに対応できる会計士になれます。
簿記や税理士の資格を取得すれば会計の専門性が高まり、DX関連のIT・AI資格はDXに精通した会計士になれます。また、会計資格とは異なる事務系の資格を勉強することで、どのような事務部門でも活躍できるようになります。
まとめ

今回は、経理の仕事の未来と、経理として成功するための方法を解説しました。
AIの活用がこれからの経理業務に必要です。これからの時代に活躍し続けるために、AIを含むDXに対応できる会計士になりましょう。