「IT業界未経験だけど転職をしたい！」「手に職をつけるためにIT業界へ行きたい」このように考えている人も多いのではないでしょうか？
IT業界は今後の日本を支える産業で、世界的にも必要な職種のため、人気のある業界です。しかし未経験からIT業界に転職する際に、IT用語の知識がないと会話の内容を理解できず、業務を覚えるのに苦労してしまいます。
そのため、IT業界に入る前にIT知識を取得することが大切。今回はIT用語を効率よく覚えられる「ITパスポート」の資格紹介をしていきます。
●こんな人に見てほしい記事です
・IT業界に興味がある人
・未経験でIT業界に転職したい人
IT用語を覚えていないと苦労する？
結論を言うと非常に苦労します。例えばよく使われるIT用語で以下のものがあります。
・アサイン…割り当てる
・アジェンダ…行動指針・議題・目次・提案内容
・エビデンス…事象の証明、証拠
IT用語は「知っていて当たり前」の前提で話が進んでいきます。そのため会議に出ても、専門用語が飛び交い全く理解できないケースも珍しくありません。
理解ができないと、企業内の評価も下がるので、入社前にIT知識を覚えるようにしましょう。
ITパスポートとは？
ITパスポートはITの基礎知識を認定する国家試験です。
新技術（AI、ビッグデータ、IoTなど）や新手法（アジャイルなど）の概要、経営全般（経営戦略、マーケティング、財務、法務など）の知識、IT（セキュリティ、ネットワークなど）の知識、プロジェクトマネジメントの知識など、幅広い分野の知識を総合的に問う試験になっています。
2009年の資格発行依頼、社会人の方や学生など、幅広い年齢層が受講しています。
また社員の人材育成にITパスポートを積極的に活用する企業も少なくありません。
また、大学や高校では、ITパスポート合格に向けた対策講座をする学校も増えてきています。
社会人にも学生にも人気の高い国家資格がITパスポートの特徴です。
ITパスポートの魅力
ITパスポートはIT業界に入りたい人はもちろん、社会人として基本的な知識が身につくので、どの業界でも重宝される資格です。
そんなITパスポートの魅力を紹介していきます。
就職・転職が有利になる
ITパスポートは、ITに関する基本的な知識を持っていることを証明する資格です。
ITを効果的に活用でき、セキュリティに関する一般的な知識も持っているため、就職・転職に有利になります。
しかし、ITパスポートの資格は就職や転職に必要ない場合もあります。自分の場合、資格取得が有利かどうかをよく調べてから取得に踏み切ることが大切です。
どの業界でも役に立つ
現在の日本社会では、どのような業種であっても、ITの活用は必須です。つまり、社会人である以上、ITパスポートは、業種、職種、部署、現場を問わず活用できる資格なのです。
特に、どのような業種に入るか決まっていない学生にとっては、魅力的な資格といえるでしょう。
資格を取得する場合、進路を決め、その進路に活かせる資格を目指すのが一般的です。しかし、ITパスポートは学生のうちから取得でき、後々評価される資格です。
もちろん、すでに社会人であっても、転職や転勤があってもその価値は下がりませんので、取得しておいて損はない魅力的な資格です。
取得しやすいCBT制度
ITパスポートの資格取得方法ですが、魅力的な資格の取得方法です。CBT方式を採用しているため、日本全国どこからでも受験しやすいのが特徴です。
CBT方式では、日本全国のパソコン教室などが試験会場に指定されており、受験者は居住地からアクセスしやすい会場を選べます。また、受験日も自由に設定できるため、職業を問わず受験しやすい資格であることも魅力です。
試験結果は、当日中にオンラインで通知されます。一度不合格になっても、準備が整い次第、再受験が可能です。
一般的な資格試験の場合、毎年試験区間が設定されており、その試験日から逆算して勉強する必要があります。しかし、体調のピークを試験日に合わせることは難しく、試験当日に体調を崩すと1年分の努力が水の泡になることもある。
しかし、自分のタイミングで受験できるCBT方式なら、そのような事態を回避することが可能です。資格取得のための勉強をしながら、自分にとってベストなタイミングで受験できる資格です。
ITパスポートの合格率は？
ITパスポート試験はそれほど難しい試験ではないのですが、合格率は50％程度にとどまっています。これは、決して低い数字ではありません。
「全く勉強しなくても合格できた」という声も聞きますが、合格率50%と考えると、しっかり勉強を行わないと、合格できない試験です。
合格基準は600点以上！
ITパスポートの試験は、IRT方式を採用しています。IRT方式とは、試験に合格するために必要な点数を決定する方法です。
試験は1000点満点で構成されています。試験に合格するためには、600点以上でなければなりません。
ITパスポート試験の特徴
ITパスポートは試験範囲が広いのが特徴です。具体的には以下の3分野から出題されます。
・テクノロジー系
・マネジメント系
・ストラテジー系
各分野の特徴を紹介します。
テクノロジー系
テクノロジー系の問題では、2進法、コンピュータの仕組み、アルゴリズムなどの概念が出題されます。テクノロジー系では主にデータベースやネットワーク、セキュリティに関する知識を問う問題が出題されます。全部で45問ほど出題されるので、しっかり対策しておきましょう。
マネジメント系
マネジメント系の問題では、システム開発、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメントに関連する問題があります。
開発手法やプロジェクト管理、システム監査の流れなどをしっかりと理解することで、高得点獲得ができます。
マネジメント関連の問題は全部で20問ほどあり、それぞれに高得点が設定されています。
ストラテジー系
ストラテジー系の問題では経営戦略、システム戦略、マーケティングに関する問題が含まれる。この分野では経営に関する幅広い知識が問われるのが一般的である。
また、著作権や個人情報保護などの法律に関する問題も出題されるので、覚えておきましょう。全部で約35問あります。
勉強時間は？
試験に合格するために必要な勉強時間は、ITに関する予備知識によって異なります。IT分野の経験がある方は、100～150時間、未経験の場合は、約180時間の勉強が必要と言われています。
IT未経験者は、1日1時間勉強を行い約半年で合格できる計算になります。
ただこれはあくまで目安です。IT未経験の筆者は、1日1時間を1か月行い、30時間程度で合格できました。
ただ試験範囲が広いので、一夜漬けではなくある程度の期間を設けて勉強を行っていましょう。
独学でも合格できる
結論を言うと独学で合格できます。ITパスポートは試験難易度は高くないので、高額なお金を払ってスクールへ通う必要はありません。
お勧めの勉強方法は？
まず過去問を解いてみることをお勧めします。そうすることで、傾向と自分のレベルが見えてきます。
解説を読んでも、理解できない部分がある場合は、初心者向けのテキストを参考にすることをおすすめします。
初心者向けのテキストは、IT用語をイラストや例文でわかりやすく解説しているものが多く、すぐに理解ができます。
過去問を解いて理解できない部分はテキストで勉強する。この流れでITパスポート合格を目指していきましょう。
ITパスポートの将来性は？
ITパスポートの将来性は非常に高く取得しても、損がない資格です。
その理由を詳しく解説します。
ITの重要性は今後も増していく
今後もITの重要性がなくなることはないでしょう。IT分野の仕事はどんどん増え、なくてはならない職種となります。
多くの職場や産業でIT技術の導入が進んでいます。2020年に発足した菅内閣では、デジタル庁が設置され、国家規模でデジタル化を推進する方向性が打ち出されました。今後もIT技術の活用はどんどん進んでいくことでしょう。
IT技術の進歩に伴い、技術の変化に対応するために、新たな知識を習得する必要も出てきます。しかし、新しいITの知識を身につけるためには、その基礎となる知識を身につけることが必要です。ITパスポートは、ITの基礎となる知識やスキルを習得していることを証明するため、重要な資格といえます。
ITパスポートの難易度は上がる？
今後、IT技術の進化に伴い、ITパスポートの試験もより複雑になっていくことが予想されます。IT技術の進化に伴い、ITパスポートの試験内容も複雑化し、合格率も低下していくことが予想されます。
今後、デジタル化が進むことを考えると、職場によってはITパスポートの取得を必須とするところも出てくる可能性があります。そうなってから資格を取得することを考えると、今のうちに取得しておいた方が断然有利です。
経営マネジメントにも必要な知識が学べる
ITパスポート試験は、ITの知識だけでなく、経営戦略やマネジメントに関する問題も出題されるので、広く職場で活用することができます。この経営戦略やマネジメントの知識は、今の職場でも使えるし、これからの時代にも必要な知識です。
IT技術は日々進化していきますが、経営戦略やマネジメントの知識、基本的な考え方は基本的に変わりません。このような知識を早くから身につけておくことで、社会で有効に活用できます。
IT業界を目指す人は難易度の低いITパスポートを取得しよう！
ITパスポート試験は、ITスキルや知識を向上させるのに最適な試験です。
この試験を活用することで、IT業界において必要不可欠な人材となります。
試験の難易度はそれほど高くなく、少しの努力で必要なスキルや知識を身につけ、キャリアアップを目指せるのでぜひ資格を取得しましょう。