経理の資格には、さまざまなものがあります。初めて経理を学ぶ人が基礎から学べる資格から、独立や転職に役立つ資格まで、さまざまなものがあります。
そのため、自分が必要とする知識や資格のレベルに応じて、最適な資格を取得することが大切です。ここでは、経理に適した資格について、初心者向けのものから独立を目指せるものまで詳しく紹介します。
経理未経験者におすすめの資格10選

これから経理を始める方におすすめの資格は次の通りです。
- 日商簿記2級
- 給与計算検定
- ビジネス会計検定
- ファイナンシャルプランナー
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
- 経理・財務スキル検定(FASS検定)
- 経理事務パスポート検定(PASS)
- 消費税法能力検定
- 社会福祉会計簿記認定試験
- 建設業経理士
それぞれの資格の特徴や合格率などについて詳しくご説明していきます。
日商簿記2級
受験料 | 4,630円(税込) |
資格取得までの期間 | 2ヶ月〜半年程度 |
合格率 | 30.6%(2021年11月) |
日商簿記検定2級は、複式簿記における仕訳や財務諸表の作成に必要な知識の習得ができます。そのため、企業活動における日々の仕訳に直結する知識やノウハウが身につきます。合格率は約30%と決して簡単ではありませんが、何度も受験して資格を取得された方も多くいらっしゃいます。
給与計算検定
受験料 | 8,000円 |
資格取得までの期間 | 1ヶ月〜3ヶ月程度 |
合格率 | 60%程度 |
給費計算検定は、会社の給与計算の基本や社会保険料の計算方法などを学べる資格です。
試験内容は、給与計算の基礎から応用まで多岐にわたります。試験に合格するためには、すべてのトピックを完全に理解することが必要です。
ビジネス会計検定
受験料 | 8,000円 |
資格取得までの期間 | 1ヶ月〜3ヶ月程度 |
合格率 | 50%程度(2級) |
ビジネスシーンで役立つ会計知識を身につけられる資格です。
財務諸表の構造を学び、分析ができるようになり、1級では、分析だけでなく、開示に関する知識も身につけることができます。
この資格を取得すると、財務諸表の種類とその構造を理解できるようになります。また、財務諸表の分析方法は、ビジネスシーンで非常に役立ちます。
ファイナンシャルプランナー
受験料 | 8,700円(2級) |
資格取得までの期間 | 3ヶ月〜6ヶ月程度 |
合格率 | 2級(2021年9月)学科試験:50.56%実技試験:60.26% |
ファイナンシャルプランナーは、会計の知識だけでなく、個人の日常生活における金銭的な側面を理解ができます。税金、投資、住宅ローン、不動産、教育資金、退職金、相続など、個人のお金に関する質問に答え、アドバイスを提供ができます。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
受験料 | 10,780円または12,980円(税込)(1科目) |
資格取得までの期間 | 1ヶ月〜2ヶ月程度 |
合格率 | スペシャリスト:約80%エキスパート:約60% |
マイクロソフトオフィスの知識を身につけるための資格です。5つのソフトを扱うので、経理業務には欠かせません。ワード、エクセル、パワーポイント、アクセス、アウトルックです。自分が学びたいソフトを選んで、業務に活用ができます。
経理・財務スキル検定(FASS検定)
受験料 | 11,000円(一般) |
資格取得までの期間 | 1ヶ月〜2ヶ月程度 |
合格率 | 70%程度 |
会計・財務スキル検定」は、経理担当者の育成を目的に作られた検定制度です。試験内容は、「資産」「財務諸表」「財務」「資金」の4つの分野に分かれています。それぞれの分野は実務に直結しているため、検定で得た知識をすぐに実務に生かすことができます。
経理事務パスポート検定(PASS)
受験料 | 11,000円(一般) |
資格取得までの期間 | 1ヶ月〜2ヶ月程度 |
合格率 | – |
この資格は、FASS(財務会計技能検定)の一部で、事務職員に必要な知識のみに焦点を当てたものです。そのため、FASSの資格に比べると学習範囲は狭くなっています。
経理担当の方で、事務に直結する知識のみを学習する場合は、FASS検定よりもFASS検定をおすすめします。
消費税法能力検定
受験料 | 1級:3,500円 (税込) 2級:2,700円 (税込) |
資格取得までの期間 | 1ヶ月〜2ヶ月程度 |
合格率 | 88%程度 |
消費税法能力検定とは、消費税を中心とした税制に関する資格です。
企業内で経理を行う際の消費税の取り扱いや、税務署に提出する書類の作成方法を学びたい方、消費税をめぐる会計処理や実務に不安のある方は、取得を検討しましょう。
社会福祉会計簿記認定試験
受験料 | 6,600円(税込) |
資格取得までの期間 | 1ヶ月〜3ヶ月程度 |
合格率 | 78%(2021年) |
老人ホームなどの社会福祉施設の専門的な会計知識を学べる資格です。
社会福祉主事任用簿記の資格を取得することで、社会福祉施設の会計処理をより深く理解することができるようになります。社会福祉施設にお勤めの方におすすめの資格です。
建設業経理士
受験料 | 7,120円(2級) |
資格取得までの期間 | 3ヶ月〜6ヶ月程度 |
合格率 | 2級44.8%(2022年3月) |
建設業における会計の知識と実務を学べる資格です。一般企業とは異なる会計知識が必要とされる業界です。完成工事高、完成工事原価、未成工事支出金、完成工事未収入金など、建設業特有の勘定科目を使った会計処理について学びます。
キャリアアップ・独立も目指せる資格5選

経理としての経験をある程度積んで独立や開業を目指したいのであれば、次のような資格取得にチャレンジしてみましょう。
- 簿記1級
- 税理士
- 公認会計士
- 米国公認会計士(U.S.CPA)
- 国際会計検定(BATIC)
簿記1級
受験料 | 7,850円(税込) |
資格取得までの期間 | 1年程度 |
合格率 | 10%程度 |
簿記検定1級は、会計処理について非常に包括的で深い理解を得られる資格です。
商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算などの処理方法の知識だけでなく、企業会計に関わる法律知識や経営分析なども勉強できる資格です。
税理士
受験料 | 1科目で3,500円、2科目で4,500円、3科目で5,500円、4科目で6,500円、5科目で7,500円 |
資格取得までの期間 | 2年〜5年程度 |
合格率 | 1科目10%程度 |
税理士は、税の専門家として自分のビジネスを生み出すこともできます。
企業で働く場合は、経理部門での昇進や昇給が期待できます。
資格を取得するためには、以下の中から合計5科目を履修する必要があります。
会計科目簿記、財務諸表(必須)
税法関連科目:所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税、受験者が選択した3科目。
(最短2年で取得可能だが、人によっては5年かかることもある)
公認会計士
受験料 | 19,500円 |
資格取得までの期間 | 2年〜5年程度 |
合格率 | 10%程度 |
公認会計士は、財務諸表が適切に作成され、表示されているかどうかをチェックする資格を持っています。
資格を取得すると、税理士として登録することもできます。
試験に合格するためには、短答式試験と論文式試験の両方に合格する必要があります。短答式試験は、財務会計、管理会計、監査、企業法務の4科目で構成されています。
論文式試験は、会計、監査、税務、会社法、選択科目(経営学、経済学、民法、統計学の中から受験者があらかじめ選択した1科目)の5科目で構成されています。
専門学校に通い、2〜5年で合格するのが一般的である。
米国公認会計士(U.S.CPA)
受験料 | $3,000程(州によって異なる) |
資格取得までの期間 | 1年〜2年程度 |
合格率 | 50%程度 |
米国公認会計士(CPA)は、米国内の各州で認められている資格です。
日本の公認会計士試験よりも取得の難易度は低いですが、英語力と米国の会計基準に関する知識が必要とされます。
米国公認会計士資格は、海外との取引が多い企業にとって有用な資格です。
また、知名度の高い資格であるため、税理士や会計事務所への転職もしやすい資格です。
国際会計検定(BATIC)
受験料 | 7,120円(2級) |
資格取得までの期間 | 3ヶ月〜6ヶ月程度 |
合格率(2017年) | コントローラレベル:3.5%アカウンティングマネジャーレベル:12.6%アカウンタントレベル:42.3%ブックキーパーレベル:27.4%なし:14.2% |
国によって会計基準に違いがありますが、国際取引を円滑に行うために、国際会計基準認証(BATIC)がその橋渡しをします。海外との取引が多い企業には有効でしょう。日本の会計知識だけでなく、海外の会計知識、英語力も必要です。なお、BATICの試験は2022年に廃止される予定です。
まとめ
経理に役立つ資格はたくさんあります。経理の資格は、独立や転職に活かせるものが多くあります。経理の経験を積み、知識に自信がついてきたら、独立開業できるようなハイレベルな資格の取得を目指せます。
自分の経験や仕事のレベルに合わせて、どんな資格が仕事に役立つかを考えてみましょう。